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1974年、愛知県半田市生まれ。大学では「開発途上国経済論」を学ぶ。4年次に、名古屋で開催されたイベント「いっしょにやろまい、NGO!〜中部NGOフォーラム」へ実行委員として参加し、それがきっかけでNGO活動の世界に飛び込む。イベント後、名古屋NGOセンターにアルバイトとして採用され、卒業と同時に正規職員となり、現在に至る。東海地域に数あるNGOに対する事務や団体運営、事業開発に関するサポートと、NGO同士の協力体制の確立、また市民への国際貢献に関する啓発活動に努めている。

開発途上国の問題は私達の問題だった

村山さんは、名古屋NGOセンターで国際貢献に取り組んでいる。その活動は、国内外を問わず、地域の特色や長所を奪い去るところがあると危惧されているグローバリゼーションに対して、貧困や抑圧など社会的・経済的・政治的に弱い立場に追いやられてしまっている人たちのために活動する、多くのNGOを支援することだ。

大学時代に学んだ開発途上国経済論の授業で、NGOの存在を知る。ちょうどその頃、阪神淡路大震災で活躍するボランティア・グループや、国境を越えた支援、NGOの活動を目にした。

「市民として、行政等の支援を待つ前に、自発的にお互いを支援する方法がNGO活動を通して可能になることに気づきました。また、開発途上国の問題に関心があったのですが、多様な活動に触れることにより、その途上国の問題が実は日本の私たちの課題でもあるのだと考えるようになっていきました。」

現場のニーズだけでなく、「課題」も大事

96年に開催された「いっしょにやろまい、NGO!〜中部NGOフォーラム」に実行委員として参加したことが、村山さんにとってのNGO活動への足がかりとなった。

国際支援といっても一人で出来ることには限界がある。その壁を越えるには、NGO組織での活動が効率がよく、また行政のしがらみの中では不可能なことも、国境を越えた民間NGO同士が手をつなぐことで可能になることを実感することになる。

村山さんはNGO支援の事務スタッフとして活躍するが、NGO支援のあり方を模索するため、数年前自らに研修を課した。高山にあるインド南部の不毛地帯の緑化と果樹栽培を支援する、名古屋NGOセンターの加盟団体に3か月間修行に出た。

「この経験は、自分自身の修行でもありましたが、同時に加盟NGOの現状を知るための、絶好の機会となりました。その中で、『現場のニーズ』だけでなく、その背後にある『課題』にも目を向ける必要性を感じました。以後の私のNGO活動にとって、大変重要な発見でした。」

海外だけでも日本だけでもダメ

名古屋NGOセンターは「中間支援組織」とよばれ、数あるNGOを支援し、また加盟NGO同士の協力体制を整える事業を広く手がけている。まさに東海地区におけるNGO情報が集約される場であり、あらたな取り組みが創造される場でもある。

そんなNGOに勤める村山さんは将来、日本国内で活動するNGOと、海外、特にアジアやアフリカなどのNGOとの交流を盛んにしていきたいと語る。

「欧米の事例をまねるばかりでなく、途上国の取り組みにも、実は面白い為になる知恵や活動があるんです。それらを日本のNGO発展のために多くの方に紹介していきたいです。また、途上国支援を目的とする日本のNGOの中には、足元の日本で私たちが抱えている問題点が見えていない団体もあります。海外と日本に共通する問題点を見出し、問題解決のためのサポートを行うことで、基盤のしっかりしたNGOが多くなるよう努力したいと考えています。」

より多くの中高生を対象に、NGO活動について、現場の実情について、支援することの意義について、その夢について語る時を村山さんは楽しみにしている。

代表的な講座タイトルと対象年代

「わたしたちと世界とのつながり」対象:中学生以上
「NGOって何だろう」対象:中学生以上

関連サイト

特定非営利活動法人 名古屋NGOセンター
http://www.sf21npo.gr.jp/ ̄ngo/

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